虫歯治療って何をしているの?虫歯治療の流れを知りたい!

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虫歯の治療って何をしているんだろう…?と思われている方も多いのではないでしょうか。
治療中は目元をタオルで隠されていることが多いので、不安に思われる方もいらっしゃると思います。
大きな虫歯(深い虫歯や重度の虫歯)があった場合、治療の流れや使用する材料は虫歯の進行度や歯科医院によって異なりますが、当院の治療の流れは以下のようになります。

虫歯治療の流れ

診断

まず、虫歯の大きさを確認するためにX線撮影を行います。
問診で自発痛(何もしなくても痛みがあるか)をお聞きし、エアーをかけてしみないか、打診(歯を叩いてひびかないか)を確認します。また歯の神経(歯髄)が痛んでいないかを診断するために温熱診、コールドテスト(冷たい刺激で痛みが誘発しないか)を確認します。
歯の神経の状態は様々なので、必ずとは言えませんが、自発痛や打診がなく、痛みが強くなければ歯の神経を温存できることが多いです。

虫歯の除去

治療ではまずラバーダム防湿を行い、歯科用のドリルを使って、既存の詰め物を外します。

虫歯菌に感染した部分を削り取ります。う蝕検知液と呼ばれる虫歯を染め出す液を使用し、虫歯の取り残しがないよう削っていきます。緑色に染まっている部分が虫歯になっている場所です。

歯の神経の近くは、ドリルを使用せずにエキスカと呼ばれる器具を使用して慎重に虫歯を取っていきます。
虫歯の治療中に”カリカリ”という音を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。
エキスカは耳かきのような形になっており、虫歯を掻き出すことができます。

深く進行している場合、歯の神経(歯髄)を保護するバイオセラミックセメントで覆罩(覆うこと)します。


その後はコンポジットレジン(樹脂の詰め物)を充填して1日目の治療は終了です。
後日、痛みが出てないか経過観察を行います

セラミック型取り

痛みが出ていなければ歯の神経(歯髄)を温存できるので、後日セラミックの型取りをしていきます。
虫歯が小さく歯を大きく失っていなければダイレクトボンディング(セラミック樹脂をお口の中で詰める処置)で対応することもありますが、大きく歯を失っている場合にはセラミック修復がお勧めです。
できるだけエナメル質を温存し、滑らかなラインでマージン(歯とセラミックの境目)を削ります。

ジンパックという糸を歯と歯肉の間に入れていきます。
被せ物を長持ちさせるには歯と被せ物の間に段差がないことが重要です。
段差があると虫歯菌が入りやすくなり、二次カリエスになりやすくなります。

通常は歯と歯茎の境目を歯茎が覆っていますが、ジンパックを外すと上の写真のように被せ物が入るラインに歯茎が被さることなく見えています。
この処置を行うことで、一時的に歯と歯茎の隙間が生まれ、型取りの材料(シリコン印象剤)が綺麗に流れていきます。

シリコン印象材で正確に型を採ります。
噛み合わせを見るために対合歯(噛み合う反対側の歯)と噛み合わせを採り、仮蓋をしてこの日は終了です。

セラミック装着

約1~2週間後に歯科技工士が作製してくれたセラミックを装着していきます。

セラミックは接着が重要なため、ラバーダム防湿を行い唾液や呼気が入らない状態で装着していきます。
汚れが付着したままだと接着を阻害するため、染め出しをしたうえで歯を傷つけないパウダーを使用して徹底的に汚れを落としていきます。

エッチングと呼ばれる材料を使用し、酸で歯の表面に細かい凹凸を形成することで接着性を高めます。

歯の表面処理、被せ物の内面処理を行い、レジンセメントで接着します。
余剰セメント(溢れたセメント)を除去し、噛み合わせを調整して治療は終了です。


隣の保険の金属の詰め物と自費のセラミックを比べるとマージン(歯とセラミックの境目)の隙間の量が明らかに違うことがわかります。

治療回数・費用・リスク・副作用など