E-maxインレー(セラミックインレー、セラミックの詰め物)の装着の流れ

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40代女性、左上4番のセラミックインレー装着時の流れをご紹介をいたします。

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二次虫歯に対してセラミック修復治療

二次虫歯(以前治療されている歯の虫歯)に対してセラミック修復治療を選択しました。

セラミック修復のメリット(利点)は、審美性や清掃性はもちろんですが、歯のエナメル質とセラミックの強固な接着により、歯とセラミックが一体化することです。

エナメル質と硬さの近いセラミックが一体化することによりマイクロクラック(歯に入る亀裂)が入りにくくなり、将来の歯根破折のリスクを軽減できます。そのためには、接着前の清掃がとても大事です。

歯科医院でセラミックインレーの型取りをした後はしみないように仮封(仮の蓋)をしますが、次回の来院時に仮封を外すとプラーク(歯垢)が付着しています。

歯垢染色で染め出し徹底的にプラークを落とします

歯の表面にプラーク(歯垢)が残っているとその部分は本当の意味で接着していないことになりますので、プラークを歯垢染色で染め出してエアフロー(歯を傷つけないパウダークリニーニング)で徹底的にプラークを落としてからマイクロエッチャー(粉を吹き付けて歯の表面を粗造にする器械)で歯の新鮮面を出します。

隣の歯を傷つけないようにシールで保護しておきます。

カタナクリーナー(有機質を溶かす薬剤)で表面に残った有機質や汚れをさらに落としてからエナメル質をエッチング(酸処理)して準備終了です。

ラバーダム防湿下でセラミックインレー接着

ここから接着性レジンセメントのプライマーを塗布し、ラバーダム防湿下で湿度を下げた状態でセラミックを接着していきます。

光照射してレジンセメント完全硬化

接着性レジンセメントは完全硬化させてしまうと除去が難しいため、一部だけ光照射して硬化させてはみ出した余剰セメントをマイクロブラシで除去します。

最後はオキシガード(酸素を遮断するペースト)で酸素を遮断し、重合反応を促進させて光照射を行い、完全硬化させます。

一度、失ってしまった歯は再生させることはできませんが、できるだけ天然歯を模倣した構造を作ることができるセラミック修復がこの歯に対する現時点での最善の治療だと考えます。

ラバーダム防湿とは歯科治療する歯を口の中から隔離することにより治療の精度と効率を向上させる方法です。ラバーダム防湿の詳しい説明はこちらのページをご覧になってください。