根管治療 できるだけ自分の歯を残す治療法

根管治療は虫歯が再発するリスクを抑えます

根管治療は虫歯が再発するリスクを抑えます

根管治療は虫歯が再発するリスクを抑えます

虫歯が進行して歯の神経まで虫歯菌に侵されてしまった場合、従来は抜歯が選択されることも多々ありました。しかし一度歯を抜いてしまうと、もうもとに戻ることはなく、さらに抜歯した部分に周りの歯が移動し、歯並びを乱してしまうなどの新たな負担が患者様にかかってしまいます。そこで、できるだけ歯を残す治療法として「根管治療」という神経の治療が有効になります。

根管治療とは、感染してしまった歯の神経を取り除き、神経がとおっていた根管部分をキレイに洗浄・除菌したうえで、再び虫歯菌が繁殖しないように薬剤を充填する治療です。根管治療が確実に行われていないと、虫歯が再発するリスクが高くなってしまい、結局抜歯することになってしまいます。ご自分の歯を長く使い続けるためには、根管治療をきちんと受けることがとても重要なのです。

根管治療を成功させるための5つのポイント

  • ラーバーダム防湿の実施
  • マイクロスコープを使用した拡大視野での治療
  • CT撮影(断層撮影)による診断
  • ニッケルチタンファイルの使用
  • MTA(Mineral Trioxide Aggregate)セメント、BC(バイオセラミックス)シーラー、セメントなど封鎖性と生体親和性が高い材料による根管充填
根管治療はマイクロスコープで患部を拡大して治療します

「歯の基礎治療」ともいわれる根管治療は、肉眼で直接見ることができない部分の治療であるため、高度な技術と豊富な経験が求められます。根管は歯の内部にあって、複雑に入り組んだ構造をしています。根管治療においては、この複雑な構造の根管の洗浄・除菌を徹底することが大変重要なのです。

当院では根管治療について多くの実績を持つとともに、患部を拡大して見ることができる最新設備マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を導入しています。根管治療に関して疑問やご質問がありましたら、お気軽に当院にご相談ください。

マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)

根管内を、光を照射しながら何倍にも拡大して確認できる医療機器です。歯科用顕微鏡を使用することで、肉眼では見えないほど小さな患部もしっかり確認でき、高精度での治療が可能になります。

ラバーダム

治療中根管内へ細菌が侵入するのを防止するため、歯に装着するゴム製のコートのようなものです。根管治療において細菌の感染防止は、治療の成功に大きくかかわってきます。

ニッケルチタンファイル

根管治療では、ファイルと呼ばれる器具を使用して神経を除去します。ファイルにはおもに2種類あり、通常はステンレスファイルで治療しますが、当院では柔軟性に優れ、精密な根管治療が可能になるニッケルチタンファイルを採用しています。

歯の神経の大事な役割

一般的に虫歯の治療などで歯の神経を抜くということは、歯の中心部分にある歯髄(歯の神経や血管)を除去することを指します。歯髄には痛みを感じる神経だけでなく、動脈や静脈の血管も存在しています。この神経と血管は、歯に栄養を補給したり、異物の侵入を防御したりするとても重要な働きをしているのです。そのため、歯髄を取り除いた歯には栄養がいきわたらなくなってしまいます。

歯の健康を維持するためには、神経を抜くような治療はできるだけ避けたいものです。虫歯が重症化して根管治療が必要になってしまわないように、常に予防を意識しましょう。

4度目の歯の治療で抜歯になる可能性が!?

虫歯治療に関する最近の研究によると、「歯根の治療を3度繰り返すと、4度目には抜歯しなければならない可能性が高い」という結果報告があります。治療によって虫歯の症状自体は改善されますが、何度も繰り返すと歯が受けるダメージが大きくなり、その結果歯の寿命を縮めてしまうことになるのです。

根管治療の流れ

根管治療STEP1

根管治療STEP1

虫歯に汚染された根管内の歯髄を除去します。

根管治療STEP2

根管治療STEP2

専用の器具を使って、根管の深さを測定します。

根管治療STEP3

根管治療STEP3

マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)で根管内部を確認して、洗浄・除菌を徹底します。

根管治療STEP4

根管治療STEP4

根管内部に薬剤を充填して、しっかりと密封します。

根管治療STEP5

根管治療STEP5

かぶせ物を装着するための土台を入れます。

根管治療STEP6

根管治療STEP6

土台にかぶせ物を装着して、歯の機能を回復させます。