ロイテリ菌・プロバイオティクスの歯周病や虫歯への効果、効能、副作用とは?

ロイテリ菌画像出典オハヨー

ロイテリ菌によるプロバイオティクス、歯周病や虫歯に効果があるのかどうか?ロイテリ菌や歯科治療についてよく聞かれる疑問にお答えいたします。

目次

ロイテリ菌の歯周病治療への応用

ロイテリ菌入りタブレットを3カ月間1日2錠接種すると6カ月後に歯周ポケットからロイテリ菌が検出され、1年後の歯周ポケット内の偏性嫌気性菌の総菌数が優位に減少した。

慢性歯周炎患者の治療に対してロイテリ菌入りのタブレットを摂取させ、補助的な効果があるかを調べた2015年の研究報告では、3か月間、1日2錠摂取により6か月後歯周ポケットからロイテリ菌が検出され、1年後の歯周ポケット内の偏性嫌気性菌の総菌数も有意に減少したと報告されています。(Merve Tekce et al. 2015)
このことから臨床的、細菌学的転帰を考慮すると継続してロイテリ菌を摂取することは、口腔内に対して有益な効果があると言えます。

2016年のシステマティックレビュー(論文を漏れなく検索すること)&メタアナリス(集めた論文を統合して解析すること)でも慢性歯周炎の治療においてSRP(スケーリング・ルートプレーニングの略:歯根表面の感染物質を除去して綺麗にすること)にロイテリ菌を補助的に使用することが有効であると報告されています(Martin-Cabezas R et al. 2016)

歯周病治療の補助療法を行う背景として、次のような流れがあります。

  • 歯周病は、歯周病原細菌が増加し、細菌叢に変化が起こり、常在菌の抑制と宿主の感受性が高まることにより発症します。(Socransky &Haffajee 1992)歯周病は、口の中の細菌叢と宿主の免疫力とのバランスが崩れることにより引き起こされるのです。
  • 歯周病の基本的な治療は、主に直接的なデブライトメント(歯根表面を物理的に郭清すること)により歯根表面のバイオフィルム(細菌が作り出した膜)と細菌の塊を除去することです(Rhemrev et al.2006).
  • 直接的なデブライトメント(スケーラーという器具によって歯根表面を綺麗にすること)でさらなる歯周組織の破壊を防ぎ、もとの細菌叢に戻すことにより、歯周組織は改善される。結果として炎症が減少し、アタッチメントレベル(歯と歯茎がくっつく位置のこと)が増加します。(Sbordone et al. 1990, Petersilka et al. 2002, Claffey et al.2004).
  • 直接的なデブライトメント(スケーラーという器具によって歯根表面を綺麗にすること)により歯周病原菌は減少するが、短時間で再度コロニー(細菌の塊)を形成することがわかっている(Magnusson et al. 1984, Haffajee et al. 1997).
  • 再コロニー形成(細菌が集まって塊を作ること)は、SRP(スケーリング・ルートプレーニングの略:歯根表面の感染物質を除去して綺麗にすること)の直後から開始される(Magnusson et al. 1984, Quirynen et al. 2005).
  • プロバイオティクス(人体に良い影響を与える生きた微生物、またはそれらを含む製品・食品のこと)である乳酸菌種のロイテリ菌(ラクトバチルス・ロイテリ菌) はreuterin(ロイテリン)を生成し、有害な菌の増殖を防ぐことで健康な微生物叢の維持に役立つことがわかっている。(Jones & Versalovic 2009).
  • ロイテリ菌(ラクトバチルス・ロイテリ菌)は他にも有益な性質をもっており、 腫瘍壊死因子α、インターロイキン8、インターロイキン1βなどの炎症性メディエーターを抑制する働きがあることがわかっている(Twetman et al. 2009).

以前は、抗生剤を3週間服用して頂くなど抗生物質で悪玉菌を殺菌しながら歯周病治療を行っていました。しかし、抗生剤の長期投与は腸内の善玉菌にも影響があります。ロイテリ菌を含めたプロバイオティクス(人体に良い影響を与える生きた微生物、またはそれらを含む製品・食品のこと)の登場により、現在では抗生剤の投与は最小限に抑えた歯周病治療を心がけています。

参考文献:
Clinical efficacy of probiotics as an adjunctive therapy to non-surgical periodontal treatment of chronic periodontitis: a systematic review and meta-analysis.
Martin-Cabezas R, et al. J Clin Periodontol. 2016. PMID: 26970230 Review.
Clinical and microbiological effects of probiotic lozenges in the treatment of chronic periodontitis: a 1-year follow-up study
Merve Tekce, J Clin Periodontol. 2015 Apr;42(4):363-72.

ロイテリ菌の歯科治療への応用の実際

慢性歯周炎の治療においてSRPにLロイテリ菌を補助的に使用することは有効である

当院では、歯周病治療にロイテリ菌を補助的治療として導入しています。
1999年の歯周病の旧分類から約20年ぶりに歯周病の新分類が発表されました。2017年に発表された新しい分類は、今まであった慢性歯周炎と侵襲性歯周炎の診断名が歯周炎として統一されました。この背景として、歯周病菌のPCR検査の普及によって歯周病を重症化させる悪玉菌の特定ができるようになりましたが、その悪玉菌がいるからといって必ずしも重症化するというエビデンスを立証できなかったからです。他にも様々な研究が行われてきましたが、歯周病の原因を特定できず、現在では歯周病は、患者様の免疫力や抵抗力も含めた多因子性の疾患として認知されています。
悪玉菌がいるからと言って必ず重度歯周炎に罹患するというわけではありませんが、細菌学的にリスクが高い患者様がいることは事実です。当院では、歯周病精密検査を行い、重度歯周病と診断した患者様には歯周病細菌検査をお勧めしています。ここで歯周病の悪玉菌が検出された患者様には、ロイテリ菌の摂取を提案しています。以前は、抗生剤を3週間服用して頂くなど抗生物質で悪玉菌を殺菌していました。しかし、抗生剤の長期投与は腸内の善玉菌も殺してしまいます。現在では、抗生剤の投与は最小限に抑えて、ロイテリ菌を摂取してもらっています。
ロイテリ菌の摂取のタイミングは、就寝前の歯磨きの後にロイテリ菌入りタブレットを1錠舐めて溶かしてもらってそのまま寝て頂くのがお勧めです。
ロイテリ菌の定着に影響を与える可能性のある歯磨き粉やうがい薬はできるだけ使用しない方がベストです。どうしても歯磨き粉やうがい薬を使用したい場合は、使用してから30分程度時間を空けてからロイテリ菌を摂取するのが良いと思います。
ロイテリ菌を摂取したから急に歯周病が良くなることはありません。歯周病治療の基本は、プラークコントロールと直接的なデブライドメント(歯歯根表面に沈着した感染物質を除去すること)です。ロイテリ菌は、あくまで補助的なものだと考えて下さい。

ロイテリ菌を用いた歯周病治療 症例紹介

歯周病 ロイテリ菌 治療例

プロバイオティクスとは?

プロバイオティクスとは、人体に良い影響を与える生きた微生物、またはそれらを含む製品・食品のことです。プロバイオティクスの条件として次のことが挙げられます。

プロバイオティクスの条件

  1. 安全性が保証されていること
  2. ヒト由来の常在微生物であること
  3. 生菌であること
  4. ヒトに対して有効であること
  5. 胃酸や胆汁酸に耐性があること
  6. 食品などの形態で有効な菌数が維持できること
  7. 安価かつ容易に取り扱えること

バクテリアセラピーとは?

バクテリアセラピー(微生物療法)とは、ヒトに対して有益であることが科学的に証明されている善玉菌を利用して、病気の予防や治療を行うこと。

バクテリアセラピーの利点

  1. 新生児から高齢者、妊婦でも安心して取り組める高い安全性
  2. 体内に棲みついた善玉菌が増殖すると持続的な効果が期待できる
  3. 薬との併用が可能

バクテリアセラピーの欠点

  • 即効性が低い(善玉菌が増殖するまで数日から数週間以上かかる)
  • 効果がわかりづらく、緩やかに現れる
  • 発熱や炎症などの急性症状には不向き

ヒトの常在菌の質や善玉菌と悪玉菌のバランスの違いが健康を左右することがわかっており、病気の治療や予防を善玉菌の力を利用して実践する医療技術をバクテリアセラピー(微生物療法)と言います。
人生100年時代、バクテリアセラピー(微生物療法)で常在菌のバランスを整えて、健康寿命を延ばしましょう。

ロイテリ菌とは?

ロイテリ菌は、ヒトの母乳由来の善玉菌です。正式な名称は、Lactobacillus reuteri(ラクトバチラス・ロイテリ)と言い、もともと人の体内に住んでいて、腸内フローラの一端を担っている善玉菌なので副作用が一切ないのが特徴です。様々なプロバイオティクス(人体に良い影響を与える生きた微生物、またはそれらを含む製品・食品のこと)が報告されていますが、現時点で確かなエビデンス(科学的根拠)があるのがロイテリ菌です。口の中では唾液が、 ロイテリ菌の主な生息地ですが、歯肉縁下(歯と歯茎の隙間の中)でも観察されることがわかっています。歯肉縁下プラーク(歯茎の中にある歯垢)中のロイテリ菌の検出から歯科治療での応用が検討されてきました。

ロイテリ菌の特徴

ロイテリ菌の善玉菌の特徴とは、ヒトの母乳由来の乳酸菌で新生児の腸内に最初にコロニー(集合体)を作り、体内の毒素をもつ菌に対して抑制力を示し、下記のような特徴があります。

  • ヒト由来の定着性と安全性、全身疾患に応用できる多機能性を備えている
  • 天然抗生物質ロイテリンをつくる優れた力がある
  • 免疫システム全体に働きかける力がある
  • 反作用・副作用が一切ない安全性をもつ
  • 国際的な臨床実績とエビデンス(科学的根拠)の確かさがある

ロイテリ菌は、優れた病原菌抑制作用をもち、有益な菌には一切影響を与えないことがわかっています。

ロイテリ菌の効果、効能とは?

Lactobacillus属(乳酸菌)の中でロイテリ菌(ラクトバチルス・ロイテリ菌) はreuterin(ロイテリン)を生成し、有害な菌の増殖を防ぐことで健康な微生物叢の維持に役立つことが報告されています。(Jones & Versalovic 2009).
ロイテリ菌は他にも有益な性質をもっており、 腫瘍壊死因子α、インターロイキン8、インターロイキン1βなどの炎症性メディエーターを抑制する働きがある(Twetman et al. 2009).
ロイテリ菌の効果については、即効性がないので摂取してもから急激な改善や効果を感じることは少ないと思います。ただ口臭や起床時の口の中のネバネバ感を自覚されている方や便秘や下痢時などの症状がある方は、数日から数週間で効果を感じられます。

ロイテリ菌の副作用は?

ロイテリ菌の副作用:ロイテリ菌は人の母乳由来の善玉菌なので、副作用の心配が一切ありません。

抗生物質は病原菌を死滅させてくれますが、悪玉菌だけでなく善玉菌にも影響を及ぼします。ロイテリ菌は、天然の抗生物質であるロイテリンを産出し、虫歯菌や歯周病菌などの悪玉菌だけを攻撃する特性があります。さらに抗生物質の働きを助けて、治療効果を高める作用もあります。
様々なプロバイオティクスが発売されていますが、現時点で確かなエビデンス(科学的根拠)があるのはロイテリ菌だけと言ってもいいと思います。ロイテリ菌の効果を証明する論文もたくさんあります。中には有意差がなかった(明らかな効果があったということを証明できなかった)という論文もありますが、ロイテリ菌を摂取した方が良くなかったというマイナスの報告は見たことがないため、摂取することのデメリットはないと考えています。
ただロイテリ菌は、補助的なものなのでロイテリ菌の摂取だけで、歯周病や虫歯が治るというわけではありません。歯科医院を受診して虫歯治療や歯周病治療と併用する必要があります。
ロイテリ菌を含むプロバイオティクス(人体に良い影響を与える生きた微生物、またはそれらを含む製品・食品のこと)は、Biogaia(バイオガイア)またはOHAYO(オハヨー)の製品になります。インターネットでも購入できるので、ホームページをご覧下さい。

https://www.biogaia.jp/index.html

https://shop.ohayo-reuteri.com/

ロイテリ菌を摂りすぎるとどうなりますか?

ロイテリ菌を摂りすぎても副作用や副反応が一切ないので心配ありません。ただ一度で大量に摂取するよりも毎日少しずつ継続して摂取する方が効果的です。
2015年の研究では、歯周病患者にロイテリ菌入りのタブレットを1日2錠、3ヶ月間摂取すると6ヶ月後まで偏性嫌気性菌(歯周病原菌)のコロニー化(細菌が集まって塊を作ること)を遅らせ、歯周ポケットからロイテリ菌が検出されました。また1年後の歯周ポケット内の偏性嫌気性菌(歯周病菌)が有意(明らかな差があること)に減少したと報告されています。(J Clin Periodontol. 2015 Apr;42(4):363-72)
ただ1年経つと最初の細菌叢のレベルまで後戻りしたという報告を考慮すると継続したロイテリ菌の摂取が推奨されます。
健康の維持増進や口臭の改善のために摂取するのであれば、1日1錠を毎日摂取する方が継続した効果が望めます。
生後1歳から2歳ぐらいにかけて体内常在菌のバランスが決まりますので、できるだけ早い時期からロイテリ菌を摂取する方が有益な効果が得られます。子供は細菌叢が確立していないのでロイテリ菌が定着しやすいですが、大人は何年もかけて細菌叢が形成されてきているため体内に定着し続けることが難しいので、継続して摂取することをお勧めしています。
私は、就寝前の歯磨きの後にロイテリ菌入りのタブレットを1錠口の中で溶かしてから寝ています。

ロイテリ菌による口臭改善と歯周病治療への応用

近年、マスクを着用する機会が多くなり、自分の口臭に気付く方が増えています。口臭の改善は、ロイテリ菌を利用したバクテリアセラピー(微生物療法)のよく見られる兆候です。歯周病や内臓疾患がある場合には、ロイテリ菌を摂取しただけでは口臭はよくなりませんが、ロイテリ菌を併用して治療をすると口臭が改善します。
また起床時にあった口の中のネバネバ感がなくなったとおっしゃられる方もよくいらっしゃいます。ロイテリ菌によるバクテリアセラピー(微生物療法)は即効性が少ないため、すぐに効果を感じにくいですが、口臭の改善と口の中のネバネバ感の消失はロイテリ菌の効果を実感しやすい兆候です。

歯科医院でのロイテリ菌の処方

歯科医院でバクテリアセラピー(微生物療法)として、プロバイオティクス(人体に良い影響を与える生きた微生物、またはそれらを含む製品・食品のこと)の一つであるロイテリ菌入りのタブレット(錠剤)を処方することがあります。
現在は、PCR検査により口の中の病原性の高い歯周病原菌を特定できます。病原性の高い悪玉菌が検出された場合は、歯周病のリスクが高まりますので、当院では積極的にロイテリ菌を処方しています。
ロイテリ菌入りのプロバイオティクス(人体に良い影響を与える生きた微生物、またはそれらを含む製品・食品のこと)は、個人購入もできますので、Biogaia(バイオガイア)またはOHAYO(オハヨー)のホームページをご覧下さい。

ロイテリ菌の摂取は歯磨きの後がベスト!

ロイテリ菌を摂取するタイミングはいつでも良いと考えていますが、より良い摂取のタイミングは歯磨きをして虫歯菌や歯周病菌である悪玉菌が少なくなった時です。歯磨き粉や洗口剤の種類によっては、ロイテリ菌を減少させてしまう可能性があるので、歯磨き粉や洗口剤は使用しない方が良いと思います。
もし洗口剤を使用するのであれば、洗口剤を使用してから30分程度時間を空けてからロイテリ菌を摂取するのが良いでしょう。

ロイテリ菌の摂取方法

成人がロイテリ菌を定着させるのであれば、夜の歯磨きの後に洗口剤を使用せずにBiogaia(バイオガイア)かOHAYO(オハヨー)のタブレットタイプの製品を1日1粒口の中で溶かしてから寝るのがお勧めです。成人の場合は、高年齢になるほど細菌叢が確立されているためロイテリが定着しにくいはずです。毎日、継続してロイテリ菌を摂取することをお勧めします。
乳幼児であれば、母乳をあげるときに乳首にリキッドタイプ(液体タイプ)をつけてあげるのが良いです。子供には、朝ご飯やフルーツにリキッドタイプ(液体タイプ)を3、4滴垂らして摂取するのが良いでしょう。リキッドタイプ(液体タイプ)には、無味無臭のタイプとミント味がありますが、子供には無味無臭のタイプがお勧めです。
ロイテリ菌は、ヒトの母乳由来の善玉菌ですので、乳幼児でも高齢者でも副作用や副反応は一切ありません。ロイテリ菌は、0歳からでも安心・安全に取り入れられるバクテリアセラピー(微生物療法)です。特に細菌叢が確立していない乳幼児や子供からロイテリ菌を摂取して、バランスの良い口腔フローラや腸内フローラを獲得することで、免疫力が高く、病気になりにくい身体をつくることができます。

ロイテリ菌の歯磨き粉を使用するメリット

歯磨き粉を使用するメリットは、フッ素による再石灰化を始めとする虫歯予防の効果が期待できることです。歯磨き粉の種類によっては、ロイテリ菌を減少させてしまう可能性があるので、ロイテリ菌を摂取する場合は歯磨き粉をつけないで歯磨きをした方が良いと思っています。(エビデンスはありませんが、私自身はそうしています)
虫歯傾向の強い方は歯磨き粉に含まれるフッ素の効能を取り入れた方が良い場合もあると思いますので、担当の歯科衛生士と相談することをお勧めします。

最近、Biogaia(バイオガイア)からロイテリ菌入りの歯ブラシが発売されました。これからは歯磨き粉ではなく、ロイテリ菌をつけて歯磨きをする時代が来るかもしれません。

https://prodentis-brush.jp/

ロイテリ菌は虫歯予防に効果ありますか?

ロイテリ菌は人の母乳由来なので安心で安全、体内に定着しやすい菌です。大人になって細菌叢が確立してからロイテリ菌を摂取するよりこれから細菌叢が作られていく乳児や幼少期にこそ効果が高いと感じています。ロイテリ菌が定着すると虫歯菌や歯周病菌などの悪玉菌の割合が減るので虫歯になりにくくなります。
ロイテリ菌は副作用や反作用が一切ないので、0歳児から与えても大丈夫です。赤ちゃんの夜泣きを軽減し、腸内細菌叢を良くする効果があるのでお勧めです。

個人的には、味が変わってしまうミント味ではなく、無味無臭の液体(リキッド)タイプを食後のフルーツなどに3、4滴垂らして与えることをお勧めしています。

https://reuteri.shop-pro.jp/?pid=128566090

ロイテリ菌は口内炎に効きますか?

ロイテリ菌を摂取すると口内炎が改善するという論文を現時点で私は見たことがないので、口内炎に対してロイテリ菌が効果的かわかりませんが、プロバイオティクス(人体に良い影響を与える生きた微生物、またはそれらを含む製品・食品のこと)には副作用がないのでロイテリ菌を摂取することが口内炎に悪影響を示すことはないと思います。

ロイテリ菌は舌苔に効きますか?

ロイテリ菌を摂取すると舌苔の量が改善するという報告を現時点で私は見たことがないので、舌苔に対してロイテリ菌をお勧めすることはできませんが、口臭の改善がロイテリ菌のよく見られる効果ですので、口臭に関与している舌苔にも良い影響があるのかもしれません。
ロイテリ菌などのプロバイオティクス(人体に良い影響を与える生きた微生物、またはそれらを含む製品・食品のこと)には副作用がないのでロイテリ菌を摂取することが舌苔に悪影響を示すことはないと思います。

ロイテリ菌入りのヨーグルトは効果がありますか?

オハヨーのヨーグルトは、バイオガイア社が特許を持っているロイテリ菌を使用していており、プロディンティスのタブレットと菌株は一緒なので同じ効果を期待できます。
他社の製品はわかりませんが、せっかくプロバイオティクスを摂取するのであればしっかりとしたエビデンス(科学的根拠)がある製品が良いのではないでしょうか。
オハヨーのヨーグルトには、生きたロイテリ菌(DSM17938株)が2億個含まれており、砂糖はもちろん香料や安定剤は含まれていないので、安心して食べることができるのでお勧めです。

ロイテリ菌入りヨーグルトをいつ食べると良いですか?

ロイテリ菌入りのヨーグルトを食べるタイミングは、いつでも良いと考えていますが、一度に大量に食べても継続した効果は望めないので、一日一個がよいと思います。

ロイテリ菌とL8020の違いとは?

乳酸菌(ラクトバチルス属)には様々な菌株が存在しています。
L8020株はラクトバチルス・ラムノーザス菌L8020株の略称でロイテリ菌と同じ乳酸菌種(ラクトバチルス属)の菌株の一つで、ロイテリ菌とは別の菌株です。日本で購入できるロイテリ菌の菌株はプロティクス(DSM 17938)、ガラトラス(DSM 17938、ATCC PTA6475)、プロデンティス(DSM 17938、ATCC PTA5289)の3種類です。
ロイテリ菌は、バイオガイアが特許を取得しているため、BioGaia(バイオガイア)の製品もしくはBioGaia(バイオガイア)の正規のロイテリ菌を使用しているOHAYO(オハヨー乳業株式会社)のロイテリヨーグルトにしか含まれていません。

L8020株も乳酸菌のプロバイオティクスですが、現時点ではロイテリ菌の方が研究報告や論文が多く、エビデンスレベル(科学的根拠の水準)の高いと言えるため、バイオガイアの製品もしくはロイテリ菌が含まれるOHAYO(オハヨー乳業株式会社)のサプリメントやロイテリヨーグルトをお勧めします。

https://www.biogaia.jp/reuteri/
https://reuteri.shop-pro.jp/
https://shop.ohayo-reuteri.com/tablet/
https://www.ohayo-milk.co.jp/yogurt_e/13003.html

ロイテリ菌入りのサプリメントの種類

現在、日本で購入できるロイテリ菌入りのサプリメントは、Biogaia(バイオガイア)かOHAYO(オハヨー)の製品になります。どちらの製品もBiogaia(バイオガイア)のロイテリ菌の菌株であるプロティクス(DSM 17938)を使用しているので、どちらも優れたプロバイオティクスだと言えます。
ロイテリ菌のサプリメントには、タブレットやリキッドタイプがあります。子供や成人であれば口の中で溶かして摂取するタブレット、乳幼児には食事に2、3滴垂らして摂取できるリキッドタイプがお勧めです。

ロイテリ菌はバイオガイアの国際特許

ロイテリ菌のいくつかの菌株が発見・研究されていますが、ロイテリ菌のどの菌株もBiogaia(バイオガイア)が特許を取得しています。Biogaia(バイオガイア)からタブレットやリキッド、歯ブラシなど様々な形状のプロバイオティクスが販売されています。
OHAYO(オハヨー)のロイテリ乳酸菌サプリメントもBiogaia(バイオガイア)のロイテリ菌を使用しているので同じ効果が期待できます。

ロイテリ菌のタブレットの効果は?

ロイテリ菌を定着させるためのサプリメントとして一般的なのはタブレットタイプです。ロイテリ菌の効果として、口腔フローラや腸内フローラのバランスを整えることで免疫力を高め、健康の維持増進が期待できます。歯周病に関しては、2016年のシステマティックレビュー(論文を漏れなく検索すること)&メタアナリス(集めた論文を統合して解析すること)でも慢性歯周炎の治療においてSRP(スケーリング・ルートプレーニングの略:歯根表面の感染物質を除去して綺麗にすること)にロイテリ菌を補助的に使用することは有効であるとされています(Martin-Cabezas R et al. 2016)
他にも虫歯の予防、口臭の改善、便秘・下痢の改善、免疫力のアップと炎症抑制、感染症の予防、花粉症などのアレルギーの改善、ピロリ菌の抑制、カンジダ菌の抑制、母乳の質向上、赤ちゃんの夜泣きの改善など、様々な有益な効果があることがわかっています。
ロイテリ菌は、ヒトの母乳由来の乳酸菌ですので、0歳からでも安心・安全にバクテリアセラピーを始めることができるのです。

ロイテリ菌のカンジダ症への効果は?

カンジダ菌は、常在菌のひとつで増殖するとカンジダ症を引き起こします。特に高齢者によく見られ、摩擦の多い皮膚がただれる皮膚カンジダ症、口角炎や口の粘膜に苔状のものができる口腔カンジダ症、陰部にかゆみを感じる陰部カンジダ症などがあります。ロイテリ菌は増えすぎたカンジダ菌を抑制する働きがあります。

バイオガイアのホームページに研究の詳細が載っています。

https://reuteri-lab.jp/post/research

ロイテリ菌のアトピー性皮膚炎への効果

様々な要因が絡まり合って発症するアトピー性皮膚炎は、なかなか治らない厄介な病気ですが、アトピー性皮膚炎に対してもロイテリ菌の効果が注目されています。ロイテリ菌を摂取するバクテリアセラピーを実施すると、発疹の面積が約3分の1に小さくなり、発症リスクが2.5分の1に低下したという報告もあります。
バイオガイアの学術情報ページにもアトピー性皮膚炎に有益な効果が認められたという論文が掲載されています。

ロイテリ菌による腸内フローラの改善

ロイテリ菌は腸内フローラの改善にも効果を示すことがわかっています。
ヒトの免疫システムにはマクロファージなどの免疫細胞が活躍する自然免疫と、病原菌が体内に入ったときに抗体をつくり出して病原菌を攻撃する獲得免疫があります。免疫細胞の60%が腸に存在していて、腸には病原菌から身体を守る腸管免疫というシステムがあり、腸にいる免疫細胞が口から入った食べ物や栄養に反応して身体に良いものか悪いものかを判断しています。ロイテリ菌のような善玉菌には免疫細胞を活性化する働きがあり、善玉菌が多いほど免疫システムは強化されます。逆に悪玉菌が増えると免疫力が低下して下痢や風邪などの感染症にかかりやすく、アレルギーを発症しやすくなります。
ロイテリ菌は下痢によく効きます。下痢で入院している乳児にロイテリ菌を与えるとプラセボ(同じ形をしたロイテリ菌が入っていないもの)に比べて何倍も回復が早く、治療日数も短縮できたという報告があります。
便秘に対してもロイテリ菌は効きます。便秘の乳児を対象に行なった研究では、ロイテリ菌を摂取すると4週間で100%の乳児の便秘が改善したと報告しています。
下痢や便秘の改善はロイテリ菌摂取の効果を感じやすい兆候です。便秘や下痢で悩まれている方は、副作用の一切ないロイテリ菌の摂取を是非試してみて下さい。
下痢や便秘は腸内細菌のバランスが崩れて起こります。日頃からロイテリ菌を摂取して常に良い腸内環境を保つことを意識しましょう

ロイテリ菌は子供やペットにも効果がありますか?

ロイテリ菌は子供の口内フローラや腸内フローラのバランスを整えます。生まれてきた時は無菌状態で母親から善玉菌を母乳から摂取しているので虫歯になりません。生後1〜2年が口腔内の善玉菌と悪玉菌のバランスを決めると言われているので、特にこの時期にロイテリ菌を摂取することは効果が高いです。
ロイテリ菌は、ヒトの母乳由来の乳酸菌の一種なので副作用や悪い影響は一切なく、乳幼児にも安心・安全に摂取させられます。一生涯の細菌叢のバランスは、子供の時期に決まると言っても過言ではありません。
また赤ちゃんにロイテリ菌を摂取させたところ夜泣きがどんどん減っていたという研究報告もあります。是非、お子様のため、ご自身のためにもロイテリ菌を取り入れてみて下さい。

現在では、ペットに対してもロイテリ菌の効果があるという報告があります。
便臭の改善、口臭低下がわかりやすい効果であると言われています。犬から人への歯周病菌の感染も報告されていますので、愛するペットの健康とご自身への細菌感染防止を考えてロイテリ菌をペットに与えることも良いのではないでしょうか。

犬や猫に摂取させるペット用のロイテリ菌サプリメントが発売されているので、ペットを飼われている方にも試して頂きたいです。ペットのためご自身のためにも有益だと思います。

https://shop.ohayo-reuteri.com/pet/