歯の神経を抜かない虫歯治療 根管口付近での断髄3年経過 歯髄温存療法の治療症例

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歯の神経を抜かない虫歯治療 根管口付近での断髄3年経過 歯髄温存療法の治療症例のご紹介をいたします。

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歯の神経を抜かない虫歯治療 根管口付近での断髄3年経過 歯髄温存療法の治療症例

20代女性、自発痛(−)冷温診(+)温熱診(±)打診(±)電気歯髄診(+)他院で装着したハイブリッドセラミックインレーの下が大きな二次虫歯になっていました。

歯髄温存療法のメリットとデメリットを説明し、患者様と相談の上、歯髄温存療法を選択しました。

虫歯を染め出して徹底的に除去

まず入っていた詰め物を外してう蝕検知液で虫歯を染め出します。

神経から遠い部分の虫歯を徹底的に除去していきます。

虫歯を取っていくと神経の入口が見えてきました。

横から唾液や浸出液が入ってこないように樹脂で隔壁を作り、ラバーダム防湿を行います。

わずかに見えてきた神経をそのままMTAセメントで覆髄すると入り口付近の切削片や細菌を中に押し込んでしまう可能性があります。

また見えていない部分の神経の状態がどうなっているか分からないので、さらに削っていきます。

歯科用マイクロスコープで健全な神経組織を見極め

歯科用マイクロスコープで健全な神経組織を見極めます。

健全な神経組織は、毛細血管が綺麗に見え、適度な出血後に5分ほど待つと自然と止血します。

局所麻酔の中に入っている血管収縮薬の影響も考えられるので、診断には注意が必要です。

今回は根管口付近で断髄(神経をカット)しました。

MTAセメントとコンポジットレジンで充填

露髄面をMTAセメントで覆い、その上をグラスアイオノマーセメントとコンポジットレジンで充填します。

後日、症状を確認したところ、痛みもなく症状が落ち着いていたため、セラミック修復を行いました

3年後、他の歯の痛みを主訴に来院されましたが、歯髄温存療法を行った歯の経過は良好です。