歯ぐきが下がるのはなぜ?-歯ぐき下がりの原因・治療・症例紹介まとめ

「歯ぐきが下がってうまく笑えない…」
「最近、歯が長く見えてきた気がする…」
このようなお悩みを抱えるのは嫌ですよね?
歯ぐき下がりは、見た目の問題だけでなく、知覚過敏や歯周病リスクにもつながるため注意が必要です。
ここでは、歯ぐき下がりの原因や治療法、実際の症例紹介の流れをまとめました。
歯ぐき下がりとは?

歯ぐき下がりとは、歯を支える歯肉が下がって歯の根元が露出する状態を指します。
歯が長く見える、歯の間に隙間が目立つ、冷たいものがしみるなどの症状が現れることがあります。
歯ぐきが下がる原因
歯周病

1つ目の原因は歯周病です。
歯周病は、歯と歯ぐきの間にたまった歯垢(プラーク)の中の細菌が引き起こす炎症性の病気です。
初期段階では歯ぐきの腫れや出血が見られる程度ですが、進行すると歯を支える骨(歯槽骨)が溶けていき、歯ぐきが下がるようになります。
歯周病は自覚症状が少なく、気づかないうちに進行してしまうことが多いのが特徴です。
歯ぐきが下がると歯の根元が露出し、冷たいものがしみたり、歯が長く見えるなどの変化が現れます。
放置すると歯がぐらついたり、最終的には抜けてしまうこともあるため、早期の発見と定期的な歯科検診が重要です。
強いブラッシング

2つ目の原因は、強すぎるブラッシングです。
歯をきれいにしようと力を入れて磨きすぎると、歯ぐきや歯の表面に過度な摩擦がかかり、歯肉が傷ついてしまいます。
その状態が長く続くと、徐々に歯ぐきが下がり、歯の根元が露出することにつながります。
また、硬すぎる歯ブラシを使用することも、歯ぐき下がりを悪化させる原因のひとつです。
歯磨きは「力」よりも「動かし方」が大切です。
歯科医院でブラッシング指導を受けることで、歯ぐきに負担をかけない正しい磨き方を身につけることができます。
加齢

年齢を重ねると、皮膚や筋肉と同じように、歯ぐきにも自然な変化が起こります。
歯を支える組織の代謝が低下し、歯ぐきの厚みが減少することで、歯ぐきが下がる傾向が見られるのです。
特に50代以降になると、歯周組織の再生能力が低下し、軽度の歯周病や日々のブラッシング習慣の影響が蓄積して歯ぐき下がりが目立つようになります。
加齢による歯ぐき下がりは完全に防ぐことは難しいですが、日常的なケアと定期的な歯科メンテナンスによって進行を抑えることが可能な場合があります。
歯並びや噛み合わせ

4つ目の原因は、歯並びや噛み合わせの不具合です。
歯が正しく噛み合っていないと、特定の歯だけに強い力がかかりやすくなります。
その結果、歯ぐきや歯を支える骨に負担がかかり、局所的に歯ぐきが下がることがあります。
また、歯がねじれて生えている、前歯が突出しているなどの歯列不正も、歯ブラシが届きにくくなる原因です。
汚れがたまりやすくなることで歯周病を引き起こし、それが歯ぐき下がりにつながるケースもあります。
噛み合わせや歯並びが関係している場合は、矯正治療や噛み合わせの調整など、根本的な改善を行うことで歯ぐきへの負担を軽減できる可能性があります。
歯ぐき下がりの治療方法

歯ぐきが下がった場合、自然に元に戻ることはありません。
症状や希望に応じて、次のような治療を検討しまう。
ダイレクトボンディング
「ダイレクトボンディング」とは、歯に直接プラスチック(レジン)を盛り足して形を整える治療法です。
虫歯を削ったあとや、すき間(ブラックトライアングル)・欠けた歯などを修復するのに使われます。
セラミックのように歯科技工所で作る必要がないため、1回の治療で完了することが多いのが特徴です。※症例により治療回数が異なる場合があります。
セラミック修復
「セラミック修復」とは、セラミック(陶器のような素材)を使って歯の形や色を整える治療法です。
天然の歯に近い透明感があり、変色・着色が生じにくい性質があります。
主に「被せ物」や「詰め物」として使用され、虫歯治療や審美治療で選ばれることが多いです。
歯肉移植
「歯肉移植」とは、下がってしまった歯ぐきを元に戻すための治療です。
主に、歯の根元が露出して「歯が長く見える」「しみる」などの症状があるときに行います。
自分の口の中(多くは上あごの内側)から健康な歯ぐきを一部採取し、歯ぐきが下がった部分に移植して補う治療法です。
症例紹介
実際の症例をご紹介します。
ダイレクトボンディング


主訴 | ダイレクトボンディングによるブラックトライアングルの改善 |
費用 | ダイレクトボンディング 1歯:77,000円(税込)×2本 ※自由診療になります |
治療期間 | 治療期間:1日 来院回数:1回 |
リスク 副作用等 | ・経年劣化による変色の可能性 ・歯とレジンの境目が目立つことがある ・症状により再治療や他の治療が必要な場合もある |
セラミック修復


治療内容 | ブラックトライアングルの改善 |
費用 | ジルコニアCr 1歯:165,000円(税込)×3本 ※自由診療になります |
治療期間 | 治療期間:約3ヶ月 来院回数:4回(虫歯の大きさにより大きく異なります) |
リスク 副作用等 | ・術後の歯根破折の可能性 ・セラミックの破折、脱離 ・術後の知覚過敏や歯髄の失活(歯の神経が死んでしまうこと)*生活歯の場合 |
歯肉移植

主訴 | 歯肉退縮を治したい |
費用 | 結合組織移植(CTG) 165,000円(税込) ※自由診療になります |
治療期間 | 治療期間:約1カ月 来院回数:4回 |
リスク 副作用等 | ・一時的に歯がしみる、移植片採取箇所からの再出血、移植した歯肉の壊死による再手術の可能性がある ・手術後2週間は固い固形物を食べることができません |
よくある質問(Q&A形式)
Q1. 歯ぐき下がりは放置しても大丈夫ですか?
A. 歯ぐき下がりを放置すると、さらに進行してしまう可能性があります。
初期の段階では「少し歯が長く見える」「冷たいものがしみる」など軽い症状にとどまることもありますが、時間の経過とともに歯の根元がどんどん露出し、知覚過敏や歯周病の進行につながることがあります。
また、歯ぐきが下がると歯を支える骨(歯槽骨)にも影響が及ぶことがあり、最悪の場合は歯がぐらついたり、抜けてしまうこともあります。
歯ぐき下がりは自然に元に戻ることはないため、少しでも気になる症状があれば早めに歯科医院で相談することをおすすめします。
Q2. 歯ぐきが下がるのは年齢のせいだけですか?
A. 加齢によって歯ぐきが下がるケースは確かにありますが、年齢だけが原因ではありません。
むしろ、歯ぐき下がりの多くは「歯周病」や「強すぎる歯磨き」、「歯並び・噛み合わせの不具合」などの生活習慣によって引き起こされます。
特に歯周病は、歯茎の炎症によって歯を支える組織が少しずつ失われていく病気で、気づかないうちに進行してしまうことが多いです。
また、歯磨きの力が強すぎると、歯茎にダメージを与えて後退する原因にもなります。
歯ぐき下がりは「加齢による自然な変化」に加え、日々のケアや生活習慣を見直すことで予防・進行抑制ができる可能性があります。
Q3. 治療は痛いですか?
A. 歯ぐき下がりの治療は、治療法によって異なりますが、ほとんどの場合は麻酔を使用して痛みを軽減して行います。
治療後に軽い違和感や腫れを感じることもありますが、適切なケアと鎮痛対応で落ち着くことがほとんどです。
また、治療前には歯科医師から手順や痛みの程度、治療後の注意点などを丁寧に説明します。
不安や疑問がある場合は、遠慮なく事前に相談することで、安心して治療を受けることができます。
Q4. 費用はどのくらいかかりますか?
A. 選択する治療法によって異なります。
また、自由診療(保険適用外)の場合は、医院ごとに料金設定が異なります。
そのため、治療前のカウンセリングで見積もりを提示してもらい、費用・期間・治療内容を十分に理解したうえで進めることが大切です。
まずは歯科医院で確認してみましょう。
まとめ
歯ぐき下がりは、歯周病や強い歯磨き、加齢などさまざまな原因で起こります。
自然に回復することはなく、症例に応じてダイレクトボンディング・セラミック修復・歯肉移植といった治療法が検討されます。
「歯ぐきが下がるのが気になる」と感じたら、早めに歯科医院で相談してみましょう。
本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断や治療を行うものではありません。実際の症状については必ず歯科医師にご相談ください。
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金城 文乃
Kinjyo Akino
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精密虫歯治療 8年

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