歯茎が下がる!歯肉退縮の原因と治療法


治療内容 | 歯肉退縮の改善 |
費用 | 結合組織移植(CTG) 165,000円(税込) ※自由診療になります |
治療期間 | 治療期間:約3ヶ月(歯ブラシ指導、歯周病治療を含みます) 来院回数:10回(歯周病の進行度により大きく異なります) |
リスク 副作用等 | ・一時的に歯がしみる、移植片採取箇所からの再出血、移植した歯肉の壊死による再手術の可能性があります。 ・手術後2週間は固い固形物を食べることができません |
最近歯茎が下がった…歯茎が痩せた気がする…など感じたことはありませんか?
歯茎が下がる原因はなんでしょうか?
また、下がった歯茎を戻す治療はあるのでしょうか?
本来歯の根の部分は歯茎に覆われていて見えることはありません。
しかし、何らかの原因によって歯茎が下がってしまうことがあります。
この歯茎が下がったと言われる状況を「歯肉退縮」と呼びます。
歯肉退縮が起こると歯の根が見えて見た目が悪くなったり、エナメル質に覆われていない歯の根が露出することで歯がしみる…などの症状が起こります。
そのため、歯肉退縮に悩まれている方は実は多くいらっしゃるのです。
歯茎が下がる【歯肉退縮】の治療はどのように行うのでしょうか。
歯肉退縮にお悩みの方は一度ご相談ください。

歯茎が下がる歯肉退縮の原因とは?

矯正治療後の歯肉退縮
矯正治療は歯並びだけでなく顔貌も綺麗にすることができる素晴らしい歯科治療ですが、多少なりとも歯肉退縮や骨吸収が起こることがほとんどです。特に日本人は欧米人と違って歯肉や骨の薄い人が多いので、矯正治療による歯肉退縮が起こりやすいです。矯正治療前や矯正治療後に歯肉の薄いバイオタイプ(フェノタイプ)を厚いバイオタイプにすることで歯肉退縮が起こりにくくすることができます。
歯周病
歯周病は、歯垢(プラーク)や歯石に繁殖する細菌によって引き起こされる炎症性疾患です。歯周病の進行により、歯茎が炎症を起こし、次第に歯を支える骨や組織が破壊され、歯茎が下がる歯肉退縮が起こります。
虫歯治療、知覚過敏の治療によるもの
虫歯治療や知覚過敏の改善するために行った詰め物や被せ物のフィットが悪く、歯肉が炎症を起こし、歯茎が下がる歯肉退縮を引き起こすことがあります。
歯ブラシの当て方によるもの
正しい歯磨きができていないと、歯垢が溜まりやすく、歯周病の原因となります。特に強い力で歯磨きをすることで歯肉が傷つき、歯茎が下がる歯肉退縮を引き起こすこともあります。
噛み合わせ
歯が不規則に並んでいたり、噛み合わせが悪かったりすると、歯に異常な力がかかり、歯肉が下がる原因になります。
歯ぎしりや食いしばり
歯ぎしりや食いしばりは、歯に強い圧力を加え、歯周組織(歯茎や歯槽骨)を損傷する原因となります。これにより、歯茎が下がる歯肉退縮が進行しやすくなるため、食いしばりや歯ぎしりを予防するための対策(ナイトガードの使用やストレス管理など)が重要です。
加齢
加齢と共に歯肉が退縮することがあります。年齢を重ねることで、歯周組織が弱くなり、歯茎が自然に下がることが多く見られます。また、長年の歯磨きや食事の習慣が蓄積され、歯周病が進行することで退縮が加速することもあります。
遺伝や体質、ホルモンバランスの変化によるもの
歯周病に対する遺伝的な素因がある人は、歯肉が退縮しやすくなることがあります。遺伝的に歯肉の健康を維持しにくい体質の人もいます。
また、妊娠、更年期などのホルモンの変動が歯肉に影響を与えることがあります。ホルモンの影響で歯周組織が弱くなり、歯茎が下がる歯肉退縮が起こりやすくなることがあります。
喫煙
喫煙は歯周病を悪化させる要因となります。タバコの煙に含まれる化学物質が歯肉の血流を悪化させ、歯周病を進行させ、最終的に歯茎が下がる歯肉退縮を引き起こします。

歯茎が下がる歯肉退縮で起こる症状
冷たいものがしみる
歯肉退縮が進むと、歯の根元部分が露出するため、冷たい飲み物や食べ物、熱いものがしみることがあります。これを「歯がしみる」と感じることがあります。
歯がグラグラする
歯肉退縮が進行すると、歯を支える歯槽骨や歯周組織が弱くなり、歯がグラグラする原因となります。特に歯周病が進行すると、歯槽骨の喪失、歯根の露出、歯根膜の損傷などが原因となり、歯が不安定になります。これを防ぐためには、早期に歯周病を治療し、適切なケアを行うことが重要です。
歯が長く見えて審美性が低下する
歯肉退縮によって歯茎が下がると、歯が長く見えることがあります。これは「歯が伸びたように見える」と表現されることが多いです。歯が長く見えると、顔の印象や笑顔に違和感を与えることがあり、特に前歯で顕著に感じられることがあります。このため、歯肉退縮が進行すると、見た目に影響を与えることになります。
物が挟まりやすくなる
歯肉退縮が進行すると、歯茎が下がることで歯と歯の間や歯の根元に隙間ができ、そこに食べかすや歯垢がたまりやすくなります。歯垢は虫歯の原因となる細菌を含んでおり、これが長時間歯に残ると虫歯を引き起こします。歯茎が下がることで歯の隙間が広がり、歯垢の除去が難しくなり、虫歯のリスクが高まります。
虫歯になりやすくなる
歯肉退縮が進行すると、歯の根元部分が露出します。通常、歯の根元は歯茎で覆われており、保護されていますが、退縮によって歯茎が下がると、この部分が外部にさらされます。歯の根元は、歯の表面(エナメル質)とは異なり、より柔らかい組織である象牙質で覆われています。この象牙質は、エナメル質よりも虫歯に対して弱い部分であり、酸に対して非常に敏感です。そのため、歯肉退縮によって根元が露出すると、虫歯が発生しやすくなります。

歯茎が下がる歯肉退縮の治療法とは?
それでは、歯肉退縮が起こった場合にはどのような治療法があるのでしょうか?
歯肉退縮は歯肉移植で改善が可能です。
歯肉移植には複数の術式がありますが、ここでは結合組織移植術(CTG)と遊離歯肉移植術(FGG)についてご説明します。
結合組織移植術(CTG)と遊離歯肉移植術(FGG)は、どちらの術式も下がった歯茎を増やすことで歯肉に厚みを増やして歯肉退縮を改善する歯肉の再生療法です。
手術の目的が同じため違いが分かりづらいですが、手術の方法は異なります。
結合組織移植術(CTG)と遊離歯肉移植術(FGG)の違い
採取する組織の違い
結合組織移植術(CTG)と遊離歯肉移植術(FGG)はどちらも口蓋から歯肉の組織を採取しますが、その採取する組織に違いがあります。
歯肉の表面は上皮と呼ばれる硬い組織でできており、内側は結合組織でできています。
結合組織移植術(CTG)は歯肉の内側の結合組織を、遊離歯肉移植術(FGG)は歯肉の表面の上皮組織と内側の結合組織を一体で採取して移植します。
上皮ごと移植する遊離歯肉移植術(FGG)では上部な歯肉(角化歯肉)を増やすことができ、結合組織を移植する結合組織移植術(CTG)では歯肉の厚みを増やすことができます。
メリット・デメリットの違い
歯肉の内側の結合組織を移植するCTGでは、移植後の歯茎が自然な見た目になります。
一方でFGGでは、上皮も移植するため歯茎の量を増やすことは得意ですが、移植部分と元の歯肉の色の差が出る場合があります。
また、FGGよりCTGの方が手術が複雑なため、CTGの方が手術時間が長くなる、治療期間が長くなる、治療費が高くなるなどの傾向にあります。
歯茎の再生療法【結合組織移植術(CTG)】
結合組織移植術(CTG)は歯肉の内側の結合組織を採取して歯肉退縮を起こしてる部位に移植します。
治療症例
術前

術前写真です。右上3番が歯肉退縮しており、根面(本来歯茎に覆われている茶色く見える部分)が露出しているのが分かります。
移植片の採取

患者さん自身の口内から結合組織を採取します。通常は、上の歯茎の裏側(口蓋部)から内部の結合組織を採ります。

採取した結合組織です。

組織を採取するために切開した上顎の口蓋部は傷口を保護する材料を乗せて糸で縫います。
移植先の上皮組織の切開と結合組織の移植

歯肉退縮が進行している部位に切開を加えます。この切開により、移植する結合組織を置くためのスペースを作ります。
移植する組織は、切開した歯茎の下に配置し、歯の根元を覆うようにします。
移植片の固定

移植した組織を固定した後、切開部分を縫い合わせます。この縫合は、移植した組織が定着するまで支えるために行われます。縫合は細かく行い、傷口が安定し、治癒を促進するようにします。
術後の消毒
術後2週間は1週間に1度程度来院いただき、術後の消毒と経過観察を行います。
術後

術後写真です。露出していた根面が見えなくなったのが分かります。
歯周組織が安定したら3ヶ月おきの定期的なメインテナンスに移行します。
術前術後

治療期間・費用
治療期間:約3ヶ月(歯ブラシ指導、歯周病治療を含みます)
来院回数:10回(歯周病の進行度により大きく異なります)
費用:結合組織移植術(CTG) 1歯 165,000円(税込) ※自由診療になります
リスク
歯の神経がある歯では、一時的に歯がしみる症状がでることがあります。しみる症状がある場合には、先に知覚過敏処置(フッ素イオン導入)を行います。移植片を採取した歯肉から術後に再出血するリスクがあります。移植した歯肉が壊死して再手術が必要になる場合があります。
副作用
歯肉の移植後、2週間は硬い固形物を食べることができません。(移植片を採取した歯肉に硬い食べ物が当たって再出血する可能性があるためです)

歯茎の再生療法【遊離歯肉移植術(FGG)】
遊離歯肉移植術(FGG)は歯肉の表面の上皮組織と内側の結合組織を一体で採取して移植します。
治療症例
術前

術前の写真です。
右下6番の近心根(手前の根っこ)が露出しているのが分かります。
移植片の採取、固定

患者さん自身の口内から上皮と結合組織を一体で採取します。通常は、上の歯茎の裏側(口蓋部)から組織を採ります。
糸で縫って固定します。
術後

術後の写真です。
歯茎の治癒を待ったあと、被せ物を入れています。
露出していた根面が見えなくなっているのが分かります。
歯周組織が安定したら3ヶ月おきの定期的なメインテナンスに移行します。
術前術後

治療期間・費用
治療期間:約3ヶ月(歯ブラシ指導、歯周病治療を含みます)
来院回数:10回(歯周病の進行度により大きく異なります)
費用:遊離歯肉移植術(FGG) 1歯 165,000円(税込) ※自由診療になります
リスク
神経がある歯では、一時的に歯がしみる症状がでることがあります。しみる症状がある場合には、先に知覚過敏処置(フッ素イオン導入)を行います。移植片を採取した歯肉から術後に再出血するリスクがあります。移植した歯肉が壊死して再手術が必要になる場合があります。
副作用
歯肉の移植後、2週間は硬い固形物を食べることができません。(移植片を採取した歯肉に硬い食べ物が当たって再出血する可能性があるためです)
適切な方法で歯肉退縮の治療を!
結合組織移植術(CTG)と遊離歯肉移植術(FGG)の違いやメリットデメリットを考え、適切な術式で歯茎が下がる歯肉退縮を治療しませんか?
当院は完全予約制です。
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マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を使用した診療イメージ

マイクロスコープの20倍の拡大視野で観察すると、虫歯や歯石などを細かく観察できます。
※診療内容や治療部位によってはマイクロスコープを使用しない治療もあります。
歯科医師紹介

金城 文乃
Kinjyo Akino
マイクロスコープ歴 13年
精密根管治療歴 13年

小山田 晃樹
Oyamada Koki
マイクロスコープ歴 7年
精密虫歯治療 7年

行田 長隆
Kohda Nagataka
マイクロスコープ歴 16年
精密歯周外科歴 12年
診療時間
月~金曜 10:00~14:00
15:00~18:00(最終受付17:00)
土曜 10:00~13:00
14:00~17:00
※現在、土曜日の診療予約が大変混み合っているため、初診で土曜日のみで治療をご希望の初診の患者様の予約をお受けすることができません。 丁寧な治療を維持するため、ご理解の程よろしくお願いいたします。
友和デンタルクリニック7つのお約束

- 初回カウンセリングでしっかり話を伺います
- 治療内容をしっかり説明し、治療内容をビデオ録画でご覧になれます
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- 無痛治療 とにかく痛くない治療を心がけております
- 半個室の診療室でプライバシーにも配慮
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- 技工所との連携
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